白内障手術
白内障とは・・・
白内障は、目の中の水晶体というカメラのレンズの役割をしている部分が白く濁り、視力が低下する病気です。原因は加齢が主ですが、外傷や、全身疾患(アトピー、糖尿病など)、薬剤(ステロイド他)など、さまざまです。
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正常
水晶体は光を通す。
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白内障
水晶体がにごり、
光を充分に通さない。
こんな症状の方は白内障かも?
- 物がかすむ、ぼやけて見える
- 晴れた日の屋外など明るい場所でまぶしさを感じる
- 夜間の車の運転時に信号が見えにくい
- メガネが合わなくなってきた
- 片目で物を見ると二重・三重に見える時がある
- 視力が急に低下した
- 以前より遠くは見えにくく、近くは見えるようになった
- 距離感がつかめずにつまずいたり、転ぶことがある
- 色の鮮やかさが以前より感じられなくなった
白内障手術のポイント
日帰り手術
目薬による部分麻酔(局所麻酔)で、約20~30分の日帰り手術です。お仕事や生活への影響を最小限にとどめた患者さまのご負担の比較的軽い手術です。当院では白内障手術の実績豊富な眼科専門医が手術を担当します。
大学病院と同レベルの医療器機
大学病院でも導入されている白内障手術器機として最高峰機種である「アルコン社のセンチュリオン・ビジョンシステム」で手術を行っています。この器機は、既存の機種の中でも、手術の安全性の確保がしやすく、手術時間も短縮できるため患者さまのご負担を軽減することができます。
安心・安全な手術を患者さまに提供することを第一に考えています。
痛みの少ない手術
ご不安の少ない手術
当院では手術時の患者さまのご負担を最小限にするべく、「痛みの少ない手術」と「ご不安の少ない手術」を心がけています。痛みにつきましては、手術前の点眼薬による麻酔のみならず、手術中にも点眼薬の麻酔を使用し、できるかぎり痛みのない手術を目標に行っています。
また、手術中の患者さまのご不安を取り除くために、適宜医師およびスタッフがお声がけをさせていただきながら手術を行います。手術の進行状況についても手術中に随時ご説明をしながら手術を行っています。
山本院長から手術を受けられる
患者さまへメッセージ
今まで行ってきた多くの眼科手術や、以前に私の母親の白内障手術を執刀した経験などから、全身麻酔ではなく局所麻酔でのアウェイク手術(患者さまが意識のある状態の手術)である眼科の手術においては、「患者さまが痛みやご不安をできる限り感じることなく手術を受けていだたく」ということに、重きをおいて日々の手術を執刀しています。もちろん高い医療水準の手術を患者さまに提供することも前提として考えています。
安心・安全な手術のための
手術前の検査
精度の高い安心・安全な白内障手術を行うためには、手術前の十分な検査が大切です。当院では手術前の検査として、眼内レンズの度数を決定するための検査の他、全身検査も行っています。白内障手術を受けられる患者さまは、全身疾患をお持ちのご高齢の方も多くおられます。当院では大学病院や総合病院で行われている眼科手術の手術前の検査と同レベルの検査を、手術の前にしっかりと実施した上で手術を行っています。
開かれた医療
完全公開の手術室
当院の手術室は開かれた医療という観点から、手術室の外からガラス越しに手術室内を見ることができる構造になっています。手術を受けられる患者さまのご家族さまは、手術中の患者さまの状態をご確認いただくことが可能です。手術を受けられた患者さまからは、「家族に見守られて手術を受けることができてリラックスできました。」と良好なご評価をいただいています。
ご家族さまおよび、患者さまご本人が許可した方以外の手術見学はお断りしていますので、ご了承ください。
白内障の手術方法
手術は点眼薬による眼球の部分麻酔(局所麻酔)で約20~30分程度の手術です。予め麻酔をしっかりと行いますので、ほとんどの患者さまは手術中に痛みの自覚はありません。
約2.2mm~2.4mmの切開から超音波の器械を使って濁った水晶体を砕きながら取り出します。超音波で水晶体が砕けないほど進行している白内障の場合には、約7~8mm程度の切開から水晶体を丸ごと取りだすこともあります。水晶体を摘出した後に、水晶体の代わりとなる人工の眼内レンズを入れます。まぶたの手術と違って、基本的には糸による縫合は行いませんので、手術後の抜糸はありませんが、7~8mmの切開を行った場合には縫合も行いますので、手術後に抜糸が必要となることもあります。
約2.2~2.4mmの
切開から濁った水晶体を砕いて
取り出し人工のレンズを挿入します。
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切開します
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濁った水晶体を超音波で
砕いて取り出します -
眼内レンズを挿入します
代わりとなる人工の水晶体です。
半永久的に眼球内での安全性が
担保されています。
白内障手術の流れ
流れをわかりやすくご紹介するために手術当日の時間などは一例としてあげています。
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手術の申し込み
問診、検査、診察の後に白内障の進行状況や手術の適応についてご説明します。
その上で手術をご希望の場合には、手術前の検査日と手術日を決定します。
手術前の検査日には眼内レンズの度数を決定する検査などの他、採血、血圧測定、心電図などの全身検査、手術のご説明、手術前の最終の診察などを行います。手術日の1週間前からお使いいただく抗生剤の点眼薬も処方いたします。 -
手術当日
- 指定された時間にご来院いただきます。
- ゆったりとした楽な服装でお越しください。
- 当日はなるべくお化粧はしないでお越しください。
- 朝食・昼食は普段通りにお召し上がりください。
- 他院から処方されている飲み薬は、普段通りお飲みください。
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来院12:00
手術開始予定時刻の1時間30分前に医院に来ていただきます。手術同意書など、必要書類の確認をします。
手術の順番によって来院時間は異なりますのでご了承ください。 -
全身状態の確認・散瞳薬の点眼12:00~13:30
来院後、まず看護師が血圧等を測定し、全身状態が落ち着いているかを確認します。その後、散瞳薬(瞳を広げる点眼薬)を手術開始予定時刻まで継続的に点眼します。
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手術開始13:30
リカバリールームで手術着に着替えをすませた後に、看護師が点滴をお取りいたします。その後、看護師付き添いの上、手術室に移動していただきます。そして、手術開始となります。
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手術終了14:00
手術は器機のセッティングや消毒など含め、通常20~30分程度で終了いたします。安全第一の丁寧な手術を心がけていますので、予定よりお時間がかかる場合もありますので、その際はご了承ください。
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リカバリールームでご休憩14:00~14:15
無事に手術が終了した後、リカバリールームに移動していただきます。看護師が点滴を抜去し、水分補給などを行っていただき、ご休憩を取っていただきます。看護師が全身状態の安定を確認後、外来へ移動していただきます。
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手術後のご説明・お会計14:15~14:30
手術後のお薬や生活の注意事項のご説明の後、お会計をしていただき、ご帰宅となります。その際、タクシーが必要な患者さまは、スタッフまでお伝えください。
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帰宅時の注意
- 手術後は眼帯をしますので、車の運転はできません。
- 夕食後から抗生物質と炎症止めの内服を始めていただきます。
- 手術当日は、入浴・洗顔はできません。
- 眼帯は、ご自身で外さないようにして下さい。
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手術翌日
- 受診後、当院スタッフが眼帯をお外しします。その後、検査、診察を行います。
- 入浴・洗顔については、医師にご相談下さい。
- 仕事復帰についても医師にご相談下さい。
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手術2日後
- 受診後、検査、診察を行います。
- 診察して問題がなければ次回の診察は翌週の予定となります。
白内障手術の費用(保険適用)
全額健康 保険適応 |
1割負担の方 約¥14,000-(片眼) |
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3割負担の方 約¥42,000-(片眼) |
費用は個人差があります。上記金額は手術のみの大まかな目安です。他にお薬代などが必要となります。詳しくは当院スタッフにお問い合わせください。