眼瞼下垂手術
眼瞼下垂とは・・・
眼瞼下垂症は、まぶたを上げる筋肉や腱が弱くなり、まぶたが下がってしまう病気です。頭痛や肩こり、首の痛みなどの症状を引き起こすこともあります。原因は加齢が主ですが、ハードコンタクトレンズを長年使用していると起こることもあります。また、白内障や緑内障などの目の手術後に起こることもあります。
眼瞼下垂の程度
黒目にまぶたがかぶさるために視界の上側が見えにくくなるだけでなく、目が細くなるため人から眠たそうに見える、まぶたを上げるのを補うためにひたいの筋肉に力が入っておでこにシワが寄る…といった外見的な問題に加え、おでこや首、肩の緊張が続くことにより頭痛・肩こり・首の痛みなどを引き起こす場合もあります。
こんな症状の方は眼瞼下垂かも?
- まぶたが下がって視界の上側が見えにくい
- まぶたが重く感じる
- 頭痛や肩こり、首の痛みが最近悪化している
- 周りの人から眠そうな顔だといわれる
- 右と左で目の開きに差がある
- 目を開ける時におでこにシワが寄りやすい
眼瞼下垂の方の特徴
分かり易い眼瞼下垂の見た目の特徴
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正常な開眼状態
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眼瞼下垂の開眼状態
下がったまぶたを上げる際に、まぶたを上げる筋肉である眼瞼挙筋の代わりにまゆ毛を上げるおでこの筋肉である前頭筋を使うため、まゆ毛が持ち上がり、それに伴っておでこに太いシワが寄ります。過度の前頭筋の緊張でしばしば頭痛を引き起こします。
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通常姿勢
眼瞼下垂のため上側の視界が見えない
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後屈姿勢
あごを上げることで視界の全体が見やすくなる
首、肩に負担がかかり首に痛み・肩こりを引き起こしている
さがったまぶたの影響で、視界の上側が見えにくくなり、結果、まぶたのかぶさらない視界の下側で物を見ようとするため、アゴを上げて頭を後ろに倒すような姿勢をとって、下目づかいで物を見るようになります。そのため、肩や首に負担がかかってしまい、肩こりや首の痛みを引き起こします。
眼瞼下垂の種類
生まれつきまぶたが下がっている状態である「先天性の眼瞼下垂」と、もともとまぶたが開いていた人が徐々にまぶたが下がってくる「後天性の眼瞼下垂」があります。 後天性の眼瞼下垂の原因は、① 加齢、②ハードコンタクトレンズの長期使用、③白内障や緑内障などの目の手術の術後合併症などがあります。
当院の眼瞼下垂手術は、下がったまぶたを上げることで見え方の質(QOV:Quality of Vision)の改善を目的とした保険診療の手術です。美容目的の手術には対応していません。また、うまれつきの眼瞼下垂(先天性の眼瞼下垂)の患者さまにつきましても、当院では手術の対応をしていませんので、ご了承ください。
眼瞼下垂手術のポイント
日帰り手術
まぶたの部分麻酔(局所麻酔)で、約20~30分の日帰り手術です。
お仕事や日常生活への影響を最小限にとどめた、患者さまのご負担の比較的軽い手術です。当院では眼瞼下垂手術の実績豊富な眼科専門医が手術を担当します。
炭酸ガスレーザーによるまぶたの
出血・腫れの少ない手術
当院では、最新の炭酸ガスレーザーを使用して眼形成外科手術を行っています。
まぶたの組織は血管が豊富なため、出血しやすい部位です。炭酸ガスレーザーで、血管を凝固止血しながら病変部を選択的に切開するため、出血を極力抑え、術野の視界を良好に保ったままの手術が可能となり、手術時間も短縮されます。また術後のまぶたの赤みや腫れも比較的軽度で済みますので患者さまのご負担もかるくなります。
保険での手術が可能
見え方の質(QOV:Quality of Vision)の改善を目的とした手術ですので、当院での眼瞼下垂の手術には、健康保険が適応されます。
安心・安全な手術のための
手術前の検査
精度の高い安心・安全な眼瞼下垂手術を行うためには、手術前の十分な検査が大切です。当院では手術前の検査として全身検査も行っています。眼瞼下垂手術を受けられる患者さまは、全身疾患をお持ちのご高齢の方も多くおられます。当院では大学病院や総合病院で行われている眼科手術の手術前の検査と同レベルの検査を、手術の前にしっかりと実施した上で手術を行っています。
開かれた医療
完全公開の手術室
当院の手術室は開かれた医療という観点から、手術室の外からガラス越しに手術室内を見ることができる構造になっています。手術を受けられる患者さまのご家族さまは、手術中の患者さまの状態をご確認いただくことが可能です。手術を受けられた患者さまからは、「家族に見守られて手術を受けることができてリラックスできました。」と良好なご評価をいただいています。
ご家族さまおよび、患者さまご本人が許可した方以外の手術見学はお断りしていますので、ご了承ください。
眼瞼下垂の手術方法
視覚の質(QOV:Quality of Vision)の改善を目的とした手術を行います。眼瞼下垂のために、視界の上側が見えにくくなったり、まぶたを開けるのが困難となった場合に、下がったまぶたを上げる手術を行います。まぶたの部分麻酔(局所麻酔)で約20~30分程度の手術です。予め麻酔をしっかりと行いますので、ほとんどの患者さまは手術中に痛みの自覚はありません。炭酸ガスレーザーを用いますので手術中の出血や手術後のまぶたの腫れは比較的少なくすみます。手術中に最も良いとされるまぶたの位置を患者さまご本人に座った状態で鏡によってご確認いただきます。まぶたの皮膚が余っている場合には同時に切除することもあります。手術前と比べ二重まぶたの線や幅がわずかに変化することもあります。手術後、約1~2週間後に外来で抜糸を行います。
眼瞼下垂手術の流れ
流れをわかりやすくご紹介するために手術当日の時間などは一例としてあげています。
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手術の申し込み
問診、検査、診察の後に眼瞼下垂の進行状況や手術の適応についてご説明します。
その上で手術をご希望の場合には、手術前の検査日と手術日を決定します。
手術前の検査日には各種眼科検査の他、採血、血圧測定、心電図などの全身検査、手術のご説明、手術前の最終の診察などを行います。
当院の眼瞼下垂手術は、視覚の質(QOV:Quality of Vision)の改善を目的とした保険適用の手術であり、美容目的の手術やうまれつきの眼瞼下垂である「先天性の眼瞼下垂」の患者さまの手術には対応をしていません。ご了承ください。 -
手術当日
- 指定された時間にご来院いただきます。
- ゆったりとした楽な服装でお越しください。
- 当日はなるべくお化粧はしないでお越しください。
- 朝食・昼食は普段通りにお召し上がりください。
- 他院から処方されている飲み薬は、普段通りお飲みください。
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来院15:00
手術開始予定時刻の30分前に医院に来ていただきます。手術同意書など、必要書類の確認をします。
手術の順番によって来院時間は異なりますのでご了承ください。 -
全身状態の確認15:00~15:30
来院後、まず看護師が血圧等を測定し、全身状態が落ち着いているか確認します。
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手術開始15:30
リカバリールームで手術着に着替えをすませた後に、看護師が点滴をお取りいたします。その後、看護師付き添いの上、手術室に移動していただきます。そして、手術開始となります。
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手術終了16:00
手術は器機のセッティングや消毒などを含め、通常20~30分程度で終了いたします。安全第一の丁寧な手術を心がけていますので、予定よりお時間がかかる場合もありますので、その際はご了承ください。
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リカバリールームでご休憩16:00~16:15
無事に手術が終了した後、リカバリールームに移動していただきます。看護師が点滴を抜去し、水分補給などを行っていただき、ご休憩を取っていただきます。看護師が全身状態の安定を確認後、外来へ移動していただきます。
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手術後のご説明・お会計16:15~16:30
手術後のお薬や生活の注意事項のご説明の後、お会計をしていただき、ご帰宅となります。その際、タクシーが必要な患者さまは、スタッフまでお伝えください。
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帰宅時の注意
- 手術後は眼帯をしますので、車の運転はできません。
- 夕食後から抗生物質と炎症止めの内服を始めていただきます。
- 手術当日は、入浴・洗顔はできません。
- 眼帯は、ご自身で外さないようにして下さい。
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手術翌日
- 受診後、当院スタッフが眼帯をお外しします。その後、検査、診察を行います。
- 入浴・洗顔については、医師にご相談下さい。
- 仕事復帰についても医師にご相談下さい。
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手術1週間後
- 受診後、検査、診察を行います。
- 手術後、約1~2週間後に外来で抜糸を行います。
眼瞼下垂手術の費用(保険適用)
全額健康 保険適応 |
1割負担の方 約8,000円(片眼) |
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3割負担の方 約23,000円(片眼) |
費用は個人差があります。上記金額は手術のみの大まかな目安です。他にお薬代などが必要となります。詳しくは当院スタッフにお問い合わせください。